煮てよし、焼いてよし、漬けてよし!伝統野菜「ぼたごしょう」はこうして食べる
郷土料理の定番「やたら」や味噌炒めなとの定番料理のほかに美味しく食べる方法は?
農産物加工所こすもすの里の皆さんに教えて頂いたレシピなどをご紹介します。
◯やたら
やたらは、寒冷で貧しい生活の中から、ビタミン補給のために考えられた食べ物だと言い伝えられています。
みょうが・味噌漬けの風味が他の材料とミックスし、独特な風味に美味しさが加わる。
ごはんにかけて食べたり、酒のつまみにしたりします。
材料(分量はお好みで、が地元流)
・ナス、きゅうり、味噌漬け、みょうが、ピーマン、ぼたごしょう、ニンニク(お好みで
料理法
・なすを輪切りにして水にさらしアク抜きをする。(しない方法もあり)
・そのナスときゅうり・味噌漬け・みょうが・ピーマン・ぼたごしょう(ニンニク)をみじん切りにする。
・食べる直前に、みじん切りしたすべての材料を混ぜ合わせる。お好みで削り節をかける。
風俗文化のなかで
信州の北限で積雪が多く、加えて寒冷単作のこの地方は、収入の道が少なかったとといいます。
祖先を敬う習わしは強く、不幸のあった翌年の一周忌以後、三回忌、五回忌、七回忌、十三回忌、、、と法要を営んでいました。
僧侶の読経後、できる限りを尽くしてごちそうし、親族とともに先祖をしのびました。
そんな法要の折、貧しい農家で油求めるお金もない主人が考えた末、畑で採れたナス・きゅうり・コショウを細かく刻み、手持ちの味噌漬けも加えて混ぜ合わせた料理のみを食前に出したそうです。
すると僧侶は、「これはやたらにうまい。」を連発し食して以来、「やたら料理」と呼び、この地方独特な料理として、親から子へと教え継がれたそうです。
◯焼きこしょう
ぼたごしょうを軽く焼き、手で割いてしょうゆかけて食べます。
中の種や白いすじ状のワタの所を取ると、辛味が和らぎます。
◯しょうゆ漬
ぼたごしょうの種を取り、4~8等分し、しょうゆ2、みりん1の割合で漬けます。一年中召し上がれます。
◯ぼたごしょうの佃煮
・ぼたごしょう(約20個)
・砂糖(あれば三温糖)(1カップ)
・しょうゆ(1カップ)
ぼたごしょうを2等分し、種を出して、さらに4等分します。
鍋に材料をすべて入れ、中火でかき混ぜながら煮詰めます。
こしょう味噌
そのままご飯にのせても良し。料理の薬味やお酒のお伴にも。
材料
ぼたごしょう(10~30個)
みそ(500グラム)
砂糖(200グラム」
かつお節小袋(3袋)
作り方
ぼたごしょうを洗い、みじん切りにする。
鍋にぼたごしょうをいれて炒める。
みそ・砂糖を入れて味を見る。
よく練り上げて最後にかつお節を入れる。
※みそ・砂糖は、お好みで調節してください。
◯ナス田楽
薬味で使ってシンプルメニューをアレンジ。
材料(4人分)
長なす4人分
こしょう味噌(適量)
みりん(少々)
作り方
長なすを半分に切り、油で揚げる。
こしょう味噌をみりんでのばし、長なすにつける。
◯ぼたごしょうピザ
若い人にも好評。こしょう味噌をピザソースに。
材料
ピザ台(市販のもので可)
長ナス(1本)
ぼたごしょう(1個)
こしょう味噌(適量)
ピザ用チーズ(好みの量)
エリンギ(1本)
季節の野菜
作り方
ピザ台にこしょう味噌ぬる
薄くスライスした季節の野菜をのせる
ピザ用チーズをのせ、薄く輪切りにしたぼたごしょうをのせる。
オーブン(180度)で約20分焼く。
◯イカのピリ辛炒め
材料(4人分)
生イカ又は煮イカ(1パイ)
ぼたごしょう(1個)
カラーピーマン(1/2個)
だし汁(15cc)
砂糖(小さじ1)
しょうゆ(大さじ1)
作り方
生イカは熱湯に通して半分にして1センチ幅に切る。
ぼたごしょう・カラーピーマンは千切りにする。
イカぼたごしょう・カラーピーマンを、だし汁で炒め、しんなりしてきたら、砂糖・醤油を加えて味をととのえる。
◯ぼたごしょうの肉詰め
とり肉を使って、ヘルシーに仕上げる。
材料(4人分)
とりひき肉(200グラム)
ぼたごしょう(4個)
おから(少々)
パン粉(少々)
しょうゆ(大さじ1)
作り方
とりひき肉におから少々を混ぜ、しょうゆで味をつける。
ぼたごしょうを半分に切り、へたをと種を取って、ひき肉を詰める。
パン粉を表面に軽くまぶし、オーブンで焼く。
◯ぼたごしょうサラダ
さっぱりといただくサラダ。材料はお好みでアレンジ。
材料(4人分)
もやし(1/2袋)
みょうが(5個)
ぼたごしょう(1個)
カラーピーマン(1/2個)
ポン酢(適量)
作り方
もやしを茹で、ぼたごしょう・カラーピーマンも、サッと熱湯に通し、千切りする。
みょうがを洗い、同じく千切りにする。
材料を全部混ぜて、ポン酢をかけてあえる。